パワーと愛と、少しのテックで一歩ずつ前進。 じげんのインハウスSEO
自己紹介
企画マーケティングユニットでアルバイト求人サイトのSEOを担当している宍倉です。当ユニットでは、SEO、アプリ、データマーケティング等の中長期の施策の実施や、組織横断でのナレッジ共有等を行っています。
私自身は、SEOの「エ」の字も知らない、マーケターではない職種で2015年に入社しました。それから色々あって、2021年から今の組織に所属しています。私がSEO担当者になった経緯などを紹介した記事もありますので、そちらもぜひご覧ください。
こちらが担当しているサービスです。社内サービスの中でも歴史が古く、過去からの積み重ね諸々が影響したりでSEO施策ひとつ動かすのも難儀する…なんてこともあるのですが、1年半、愛を持ってコツコツと改善をしてきました。
この記事では、SEO施策のヒントをどこからどう得ているか、それを以ってどんなことをしたか、といったところを少しだけ書こうと思います。
インハウスSEO担当者の方からの共感や、それ以外の方から「じげんSEO頑張ってるんだな〜」という感想をいただけたら幸せに年を越せます。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。何卒!
指標をどうウオッチしているか
Looker studio(旧Google Dataportal)
重要な指標の変化が一目でわかるレポートを複数作成しています。
レポート作成ツールとして、ルッカースタジオにはずっとお世話になっています。
※ルッカースタジオの呼び名は未だに慣れません、やっとデータポータルの呼び名に慣れたのに…(遅)なんならデータスタジオと言ってしまいそうですが、そのくらいの時代からじげんではデータのビジュアライズに取り組んでいるとも言えます。遅くとも2017年にはデータスタジオでレポートを作って共有していました。当時、横串組織の発足に先立ち、担当者以外でも指標の動きがわかりやすく理解できるということから活用が始まったと記憶しています。
◆クローラー可視化
Big Queryに格納している主要サービスのクロールログを、ディレクトリごと/ステータスコード毎に見られるようになっています。
施策効果でクロールが増えた?/クロール減ってるけどここのディレクトリ何か起きてない?といった検知に使っています。担当サービスで何か変化が起きていたときには、ユニットメンバーに他サイトでも同様の動きがないかを確認し、変動の予兆などが無いか等、複合的に考えています。
当時企画マーケティングユニット所属だった鴨下君(現在アップルワールド所属のエースマーケター)がインターン時代に作ってくれました。
◆ディレクトリ別/検索の見え方(リッチリザルト)別セッション推移
時間毎・日毎・週毎で比較できるレポートもあります。順位変動やSERPs変化の検知にも役立てています。ソースはSearch Console、GoogleAnalyticsなどです。
上記ご紹介した以外にも、サービス毎に様々なレポートを作っています。これらのレポートは開発ユニット(じげん全社の開発組織であり、テック横断組織)主導でいちレポートとしてまとめ上げている最中で、より一覧性高く主要指標を確認できるようになる見込みです。SEO担当者としてはありがたい限りです。
Search Consoleを余すところなく活用
じげんではSEOの定点観測ツールとして、主にSearch Consoleを使っています。
世の中にはSEO担当者向けの様々な順位計測ツールがあります。弊社でもいくつか有料のツールを使っていますが、Search Consoleは基本中の基本…にして最強のSEO担当者の味方です。たまにちょっと調子悪い?とか、気分がノってない?とか、いきなり見た目変えてきてどした?ということもありますが、私はこの子が好きです。推しです。
◆流入クエリをつぶさに確認できる
どんなキーワードでどれくらいの流入があったかをつぶさに見ることができます。
順位をとりたいキーワードをあらかじめ設定しておかなければならないツールが多い中、Search Consoleはあますところなく(ではないのかもしれませんが)担当サービスが順位を獲得したクエリを見せてくれます。好き!
◆ディスカバリー→クロール→インデックス→順位→インプレッション→クリックを一気通貫で確認できる
ページ毎に、クロールやインデックス、流入状況などを見ることができます。
せっかく良いコンテンツを作っても、見つけてもらえなければ意味がないです。
見つけてもらえても、良いコンテンツでなければクロールやインデックスをしてもらえません。
インデックスされても、競合と比較して質が劣っていれば高い順位はつきません。
数あるSEOの打ち手の中から、担当サービスでは今何をすべきなのか。どこがボトルネックなのか、まず何を解決したらよいのか。Googleの評価の過程をたどることで、課題を見つけることができます!好き!
◆警告をくれる
スパム判定警告やインデックス状況の詳細を見ることができます。
「手動による対策」とか、「エラー」とか、種類や呼び方はいくつかありますが、Search Consoleでは「Google的に、君、ちょっと良くないよ」というメッセージを確認できます。ありがたいです。具体的にどうしたらいいかは、こちらで考える必要がありますが。「手動による対策」というのも、最初はどういう意味かな?と思いましたが。ありがたいです。(ほんとに好きか?)
データを見て、それからどうする
BQに色んなデータを溜めたり、Search Consoleを眺めたり、GoogleAnalyticsをいじってみたり。それらのデータがすごく大事なのは間違いないですが、それだけでは効果的な施策を生み出すことはできません…。データとの合わせ技で「仮説」を持てているかどうかが1番大事、ですよね。
本記事を含む、今年のじげんアドベントカレンダーは「テックの活用」が大テーマになっていますが、テックで得られるデータは数字や文字の羅列に過ぎません。どんなデータを集めるか、集めたデータをどうするか。仮説を持って分析し、根拠を持って施策を推し進めるパワーが必要です。
「パワー!」は今期の企画マーケティングユニットの合言葉にもなっています。
仮説とパワー、私の好きな言葉です。
施策活用例
◆disallowや内部リンク施策
特定のディレクトリに内部リンクを流す、はたまたクロール不要なページをdisallowする、などといった施策の効果計測では、Big Queryに溜めたクロールログを見て、施策実施前より増えたか/減ったかをチェックしています。
◆ユーザーの行動データ蓄積
開発ユニットに依頼してユーザーの行動データをBQに蓄積してもらい、内部リンク生成に役立てています。どんなデータを蓄積すると有効なのか、最初の設計が大切ですね。
◆重複判定ページの減少対策
Search Consoleで重複コンテンツと判定されているページをコツコツ確認して、共通項をひねり出し、対策しています。
個人的に、DB系サイトでは重複判定が起きがちでは?と思っています…。
狙い通り重複判定が消えてインデックス有効数が増えた日には踊りだします。
インハウスSEOは担当サービスへの愛が育つ
コツコツの積み重ねが大切で、テクニカルな領域も多いSEO。インハウスで進めるのは骨が折れることもあります。それでも、担当者としてサイトの歴史や現状を深く理解し、これだ!という対策で効果が出たときは本当に嬉しいものです。
これからも、パワーと愛と少しのテックで、コツコツ前進していきます!
※お知らせ
じげんではマーケター、エンジニアをはじめ各職種で採用をしています!興味がある方はぜひお問い合わせください!