チームプロジェクトを通して、現場に活きる開発フローを1から学ぶ|23年度エンジニア研修レポート
じげんでは創業期より継続して新卒社員の採用を行っています。加えてここ数年は入社後研修として、入社時から配属前までの期間の全体研修、加えてエンジニア採用の新卒陣には配属後の3ヶ月間、エンジニア研修を実施しています。
昨年までは個人タスクとして行っていたエンジニア研修ですが、2023年度からはチーム体制での実施にリニューアル。
今回は、そんな新しいエンジニア研修について、研修を終えた新卒エンジニア達の声も交えながらお伝えします。
=========
各チームメンバーたちが研修の裏側を語るテックブログはこちら:
Aチームテックブログ / Bチームテックブログ
研修設計の背景・概要
エンジニア研修とは
エンジニア研修は、新卒エンジニアがこれまで学んできた知識を活かし、実際の開発フローを学ぶ研修です。
エンジニアは特に個人のスキルも重要ですが、配属後は様々なポジションのメンバーと協力しながら実装する業務がほとんどです。即戦力として活躍できる素地を形成するためのエンジニア研修を今年度よりリニューアルしました。
2023年度エンジニア研修
今年度の新卒エンジニア研修では、社内通貨の送受信ツール「GAT」のフルリニューアルを手掛けてもらいました。
GATとは:
GATとは、社内のお世話になった社員に「ありがとう(ariGATo)の気持ち」を贈る、ピアボーナス制度です。(※ピアボーナスとは、「peer(仲間、同僚)」と「bonus(報酬)」の2つを組み合わせた言葉で、従業員同士で贈り合うボーナスのことを指しています。)
月に一回、感謝の気持ちを書いた一言メッセージとともに、GATを社員間で贈ります。贈られたGATは四半期に一度のタイミングでAmazonギフト券に交換され、受け取った人に届けられています。全社員で1番多くGATを受け取った社員は、キックオフミーティングで発表されます。
何気ない感謝の気持ちをこっそりと伝えられたり、社員同士の小さなコミュニケーションを生み出すことから、じげん社員に長年愛されている制度です。
研修期間は4月中旬~7月中旬までの約3か月。2チームに分かれ、新しい「GAT」のプロダクト開発を行いました。
開発プロセスは、社内アンケートでユーザーの使用頻度や要望を集め、要件定義~実装し、完成したプロダクトを全社向けにプレゼンテーションを行います。
採用案は全社投票・エンジニアマネージャーによる採点を経て、決定しました。
今回の研修のポイント
今回のエンジニア研修では、2チームに分かれて2つのプロダクト(GAT)を開発してもらいました。
ただし、下図のように開発にかかる3つの工程は各チームが交互に担当します。
こういった研修では要件定義から実装までを同じチームで行うことが通例ですが、今回の研修では、自分たちが起案したものではないものを実装しています。配属後の開発フローに近い形で、プロセスの理解・協働作業における難しさを学んでもらうことが狙いです。
2チームそれぞれが開発したプロダクトは、後日テックブログで公開予定です。
研修を終えた、新卒エンジニア達の声
最も苦戦したポイント、それを乗り越えるために工夫した点はなんですか。
- 相手チームに、こちらのイメージが齟齬なく伝わる要件定義書を作成することに一番苦戦しました。
画面設計に関しては、言葉だけでは伝わりきれないことが多いので、実際に図や絵で完成イメージの解像度を互いに上げるように工夫しました。
各種機能に関しては、処理内容、それに必要なデータ、ユーザの操作を記載し、こちらのイメージが齟齬なく伝わるように細やかにコミュニケーションをとりました。技術的な面で分からない箇所は調べつつ、正解を探すのではなく「どうすれば相手に伝わるか」を意識しながら作成しました。
- 開発を進める中で、理解した「つもり」になり作業を進め、ギリギリになって間違いに気付き、結局巻き戻す形になった工程がありました。
そこからは内省し、正確な情報を効率良く集められる工夫をするようになりました。漠然と調べてそのまま進めるのではなく、まずは自分で仮説を立てる癖をつけ、ChatGPTを活用するなど、必要かつ正確な情報に辿り着くまでの時間を最適化するよう意識しました。
キャッチアップの速さと質が一気に上がったので、全体的に開発効率を向上することができるようになったと思います。
この研修で一番学んだことはなんですか。
- 相手チームの要件定義を元に実装を行うというのは貴重な経験になりました。
自分たちで全ての工程を行っていれば感覚だけで作業してしまうところも、「相手にバトンを渡す」ことを意識すると、細かなプロセスも慎重になりました。
正しく情報を渡すこと、そのために丁寧な仕事をすることの難しさと重要さを学びました。どうすれば相手の負担を減らせるか、相手の想いを汲み取れるかなどを試行錯誤する良い機会となりましたし、普段なかなか気付くことができないエンジニア陣のこだわりや、気遣いを知ることができて、とても勉強になりました。
- プロダクト開発の一連の流れと、その難しさを体験することができました。実装工程に入ってからも相手チームと再度すり合わせながら要件定義を修正する場面が多くありました。後から軌道修正するにしても、初めの段階で決めた目的や、プロダクトの基本的な土台をブレないようにコントロールする重要性を学ぶことができたと思います。
- 手を動かす前に立ち止まって考えること。ぼんやりとしたイメージのまま触り始めると、想定していなかった間違いにつまづいたり、別のより良いやり方に気付いたりと、作業を進めた後に気付くことが多く、効率が悪くなってしまいました。
「やるぞ」と決めてから行動する前に、ひと呼吸置いて「他に関連する情報はないか?影響範囲は本当にこれだけか?」など細かく見直したりする必要があると感じました。
研修前と研修後で、自身の変化や成長を感じたところはありますか。
- 2つあります。
①チーム内外での共通認識のすり合わせは慎重に行うこと。特にプロジェクト初期は密なコミュニケーションをとり、「わかった気にならない、させない」を徹底し、認識の歪みが大きくなるのを事前に防ぐ。
②完成プロダクトを発表する際、誰に対して何を伝えるのかを明確にすること。視聴者は誰なのかを特に意識することが大切。
プロダクト開発におけるチームワークの壁・その対策も学ぶことができたと思います。今後経験していく事業部内での業務、部署を横断したプロジェクトや、個人の業務に間違いなく活きると確信しています。
- 研修前と比べ、自身の持つ視野が大きく広がったと実感しています。
ただ「動く」ものを作るのではなく、
・どうすればユーザーが「使いやすいか」(UX)
・どうコードを書けば他の人が「理解しやすいか」(保守性の高さ)
・チームの作業が滞らないように、何から優先的に取り組むか(タスクの優先順位)
を意識するようになりました。今まで何となく行っていたチーム開発でのコミュニケーションも、相手がいかに端的に理解できるかを意識するようになったと思います。
- 同期のエンジニア同士の業務でのつながり・連携は初めてだったので、チームでプロジェクトに取り組めたのは純粋に楽しかったし、貴重な機会になりました。
個人で完結する研修ももちろん有意義ですが、じげんの場合は絶対にチームプロジェクトの方が、現場に活きる開発フローを学べると思います。
部署の垣根を越えてプロダクト開発する機会は今後少なくなると思うので、とても貴重な経験でしたし、勉強になりました。
- この研修の目的は「良いプロダクトを作る」ことではなく、「開発フローを学ぶ」こと。普段の業務ではどうしても前者タスクに寄りがちなので、こうして研修で開発フローを1から実践・学べたことはとても良かったです。
これから実際にプロダクトの運用が始まるので、色々と課題や反省点・振り返り点などがみえてくると思います。
次年度のエンジニア後輩へのアドバイスはありますか。
- 研修に関してのアドバイスでいうと、初期段階でこまめにMTGをし、すり合わせを十分にしておくことをおすすめします。共通認識をチーム内で固めることが何よりも重要です。ちなみにBチームは毎日MTGしていました。
- この研修は、単純にものを作るのが好き・面白いプロダクトを追求したい!というタイプの人には面白く映らないかもしれません。限られた時間で、みんなが使いやすいと思えるプロダクトをつくることと、開発フローやチーム開発を学ぶことが目的です。とても実務に活かせる研修だと思いますし、じげんらしいなと思います。
- じげんのエンジニアは、純粋にエンジニアリングだけをやる・追求するエンジニア(業務)ではありません。配属された事業部内で、マーケター・セールスの人たちとコミュニケーションをとる機会がとても多いと思います。
エンジニアでもB側とC側両方のユーザーの情報を得られる機会があるのは、じげんの面白いところです。「何のために・誰のために」をエンジニア側から問う・すり合わせする機会も多く、そういった場面で必ずエンジニアリング以外での興味・知識が必要になってきます。技術力を磨くことはもちろんですが、それ以外のことに関しても興味や知識を持っておくと視野も広がるし、仕事がより面白くなると思います。
キャリアパスはそれぞれだと思いますが、まずは広く浅く、業務をこなしたり経験や知識を積みながら、自分の突き詰める範囲を決めていくと良いのでは、と感じています。
最後に
今回の研修を企画・プロジェクトマネジメントをした開発Unit.Head永井・野沢より
今回の研修は、じげんとしても初めての取り組みでしたが、5名のエンジニアメンバーが、とても真摯に・実直に取り組んでくれたお陰で成功をおさめたと思います。
皆さんには、「チームで働く際に活かせる経験」をこの研修で学んでほしいという想いから、各プロセスを2チームで交互に行っていく形をとりました。
じげんは、大小さまざまなサービス・事業部があります。職種間の距離も近く、プロジェクトメンバー同士で試行錯誤をしながら、日々サービスの成長を支えています。
そんな組織に必要なエンジニアは、「技術力だけがあるエンジニア」ではありません。
相手の話を聞き、背景を理解する。プロダクトとしてだけではなく、ビジネスとしてサービスを捉える。相手に自分の想いや考えを伝える、生産性高くインプットし、実装に活かす…など、意外と技術以外のことがとても重要になっていきます。
今回の研修は、配属後にしっかりとエンジニアとして活躍できる人になってもらうために、プロダクト開発のプロセスを体験しながら、社会人として・エンジニアとしてのコミュニケーションスキルもしっかり学んでもらえるものを目指しました。
フルリニューアルした「GAT」は、全社員がこの秋から使用する予定です。リリースして終わりではないのも、事業会社の面白みだと思うので、ユーザーの皆さん(社員)からフィードバックを受けて改修し、新しいGATをみんなで育てて欲しいと思います。
じげんでは、1人でも多くの社員が活躍できる環境づくりに今後も継続して取り組んでまいります。
現在募集中の関連求人はこちら
-
Jobs 【新卒】2025年度卒採用(25卒)
summary-
募集概要
<募集コース>
▼ビジネスコース
事業家(=専門性と広い知識を有しビジネスをリードする人材)として事業開発に必要なスキルを多角的に身に着け、3-5年後には事業責任者として経営をリードする人材を目指していただきます。
入社後以下いずれかの職種に配属を予定しています。
【マーケティング】
多岐にわたる事業領域・プロダクトのマーケティング戦略策定から実行まで一気通貫で担当し、PMやPdM、事業責任者を目指して頂きます。
【セールス】
コンサルティング力や課題発見・解決能力を磨き、事業責任者を目指して頂きます。▼エンジニアコース
自社開発メディアのフロントエンド~バックエンドまで幅広く経験し、エンジニアリング力だけでなく事業開発能力を持つエンジニアを目指していただきます。▼経営戦略コース
経営戦略:代表直下でM&A・管理会計に携わり、早期から専門性高く高度なコーポレートアクションにチャレンジしていただきます。 -
応募条件
<全コース共通>
2025年4月・10月に入社可能な方
※2025年4月以降に卒業予定の方や中退の方は、エントリー時にお知らせください
※卒業3年以内で正社員としての就業経験のない方は新卒として応募可能です<エンジニアコースのみ>
▼必須
・バックエンド学習経験が半年以上ある方
※HTML、CSS、Javascript以外のプログラミング言語
※言語、学習スタイルは不問
・授業やスクール、インターンなどでプログラミングに触れ、
ビジネスの分かるエンジニアとして活躍したいとお考えの方
▼優遇
・長期インターンにて実務経験をお持ちの方
・開発経験をお持ちの方(個人・チーム不問) -
求める人材(こんな方に!)
▼ビジネスコース
- 様々な事業や職種を経験して、ゼネラリストになりたい方
- 若いうちからビジネス感度を高めたい方
- 幅広い業界・業種の知識・知見を身につけたい方
- 0→1、1→10、10→100を経験したい方
- 多才なプロフェッショナル人材から多くのことを学びたい方
- 早期から責任あるポジションに就きたい方
▼エンジニアコース
- 技術力だけでなく、事業やビジネスが分かるエンジニアになりたい方
- 目標から手順を逆算した上で必要な技術を身につけ、自分で推進する力を持っている方
- 自分の頭で考えて、失敗を恐れずに提案することができる方
- 自ら新しい技術を学び、ユーザーに還元できる方
▼経営戦略コース
- 様々な問題・課題に対してEntrepreneurship(圧倒的な当事者意識)を持ち、自らが主体となって行動できる方
- 社会の課題を解決していく志を持っている方
- 高いリーダーシップ・戦略思考・分析思考を持ってインパクトを残してきた経験のある方
-
雇用形態
正社員
※転勤:場合によって有
※グループ会社への出向の可能性がございます -
試用期間
3ヶ月
※試用期間中の待遇などに変更はありません。 -
勤務地
勤務地はご希望を考慮の上、配属部署・職種によって決定します。
※東京(本社)をはじめ、名古屋・大阪・京都・大分各オフィス、グループ会社拠点などに配属の可能性があります。(雇入れ直後)
東京本社及び労働者の自宅
(変更の範囲)
会社の定める場所(労働者の自宅を含む) -
勤務時間
フレックスタイム制
・1日の標準労働時間8時間
・コアタイム10時00分〜16時00分
・フレキシブルタイム (始業)7時00分〜10時00分 (終業)16時00分〜22時00分
※所属長の判断により、固定勤務となる場合あり
※所定外・休日労働を命じる場合あり -
休日・休暇
完全週休2日制(土日祝)、会社カレンダーにより定める夏期休業および年末年始休業
年次有給休暇(時間単位での取得も可能)
その他、法令および就業規則に定める休暇 -
給与
▼ビジネスコース
初期月給:300,000円 +各種手当
(入社当初から成果に応じてQ毎に評価/昇給アリ)
想定年収:372万円~
※初期月給には固定残業手当(45時間分):78,035 円を含む
※45時間を超過した時間外労働の残業手当は追加支給。
※時間外労働が月間45時間以下であった場合、残業時間過少者奨励金を支給(10,000円)
※想定年収金額は残業時間過少者奨励金を含んだ場合
※加えて全社業績・個人の実績により業績連動賞与支給▼エンジニアコース/経営戦略コース
初期月給:300,000円~420,000円 +各種手当
(これまでのプロダクト作成などのご実績やスキルに応じて、当社基準で初期月給を個別提示させていただきます。)
(入社当初から成果に応じてQ毎に評価/昇給アリ)
想定年収:372万円-504万円~
※初期月給には固定残業手当(45時間分):78,035 円~を含む
※45時間を超過した時間外労働の残業手当は追加支給。
※時間外労働が月間45時間以下であった場合、残業時間過少者奨励金を支給(10,000円)
※想定年収金額は残業時間過少者奨励金を含んだ場合
※加えて全社業績・個人の実績により業績連動賞与支給 -
待遇
【保険】
各種社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
※関東ITソフトウェア健康保険組合【交通費】
全額支給【受動喫煙防止のための取組み】
屋内原則禁煙(喫煙室あり)【福利厚生】
・ベネフィットステーション(福利厚生サービス:グルメ・レジャー・ショッピング・スポーツ・旅行等で利用可)
・わくらぶ(社内クラブ活動支援)
・社内通貨”GAT”(一人毎月1000円分を受け取り、特にお世話になった人へ感謝の言葉と共に贈る制度)
・誕生日お祝い(誕生月に1万円分のデジタルギフトを支給)
・じげハン(社員紹介採用決定でインセンティブ支給)
・社内コミュニケーション支援(年4回の全社飲み会、3カ月3回の交流ランチ補助、部署キックオフ費用負担)
・N-minutes(1日20分間昼寝ができる制度)
・Pday(1時間単位の有給休暇制度)
・ファミリーサポート休暇(家族や同居人、同居のペットとの行事で取得可能な特別有給休暇)
・バカンス休暇(勤続年数に応じて付与される特別有給休暇)
・資格取得補助制度
・書籍購入・社外セミナー参加補助制度
・各種社内研修・勉強会
・慶弔金制度
・副業制度(詳細条件あり)
ほか -
選考の流れ
応募コースやご参加いただくイベントによりご案内するステップが変更となる場合がございます。
本選考イベント参加
↓
ES選考
↓
面接・面談(3~5回)
+適性検査
↓
内定※面接・面談は基本的にオンラインで実施いたします
※ご応募いただいてから1週間以内(※年末年始、GWを除く)にメールでマイページのご案内をお送りいたしますので、ご確認をお願いいたします -
よくあるご質問
こちらをご覧ください→FAQ
-