「リジョブ介護」から「リジョブケア」へ。若手4名の介護領域に対する強い想い(前編)
今回は、先日リニューアルが発表された求人メディア「リジョブケア」のサービスを支えるメンバーが登場。介護領域の労働環境に向き合い続け、サービスは7年目を迎えた。前編では、4人それぞれの介護事業へ携わるキッカケや、リジョブケアの前身となる、「リジョブ介護」の立ち上げ時のエピソードについて話を聞いた。
[写真左から 上妻・中村・花木・小泉]
「介護領域の課題」にキャリアを重ねながら向き合い続ける4人
皆さんの簡単なご経歴とお仕事内容を教えてください。
花木:私は2014年に新卒入社し、その年の9月に介護の求人メディアを立ち上げさせていただいて、それ以来事業責任者を務めています。もともと介護業界には学生時代から興味を持ち始め、入社の面接でも話していたほどです。とはいえ、学生時代はビジネス感度が高かったわけでもなく、インターンに参加したこともありませんでした。ただ、母親や祖母が介護で困っていた姿を見ていて、「2人を救いたい、そしてどうせ救うなら、同じ問題で困っている人をより多く救いたい。その方が課題の根本解決になるのでは?」と思っていました。
中村:私は花木と同期入社で、美容事業の営業からキャリアをスタートしました。その後、介護事業のマネージャーになり、3年ほど介護事業の推進を花木と二人三脚でやってきました。そのあとは大阪支社に移り、支社長および美容事業のマネージャーをさせていただいていました。この夏からは東京に戻って、介護事業と美容事業のマネージャーをさせてもらっています。入社以来、ずっと営業を担当しています。
学生時代は、誰かの役に立ちたい気持ちがあるけれど、特定の誰かに絞れないまま就活をしていました。当時の代表が「グーグルを超えるような、人を進化をさせるソリューションを生み出したい」と言っていたことに、ものすごくワクワクしたんです。それがリジョブとの出会いです。「誰か」を決めることの堅苦しさを感じていたところから「誰でもいい」と広げてくれたので、リジョブに入社しました。
入社当初は美容業界にも介護業界に対しても、強い想いを持って飛び込んだわけではなかったのですが、営業として実際に現場で働く方々の話を聞く中で、「高い志をもって働き始めた人たちが、働き続けたくても続けられないような現状」や「仕事の素晴らしさに対する、社会的評価の低さ」に触れ、納得がいかない、何とかしたいという想いが募っていきました。介護マネージャーにアサインされた当初も、花木のような業界に対する高い志は持ち合わせておりませんでしたが、「出会った人が負を抱えていたら、その負を解消するために全力を捧げたい」気質なので、業界を知れば知るほどフルコミットできましたね。
小泉さん、上妻さんは少し下の世代になりますね。
小泉:私は2017年新卒入社なのですが、2016年12月からインターンとして介護のマーケティングアシスタントをしていました。その時からずっと介護事業に携わっていて、これまで介護内で、ほぼ全セクションの業務を経験しました。入社してからは1年半くらい新規営業をやり、その後は今のカスタマーサポートと制作という部署を兼任で担ってきました。昨年の6月にカスタマーサポートと制作のチームリーダーに就任し、今は契約後のクライアント支援やサポート、お問い合わせ対応全般をやっています。
入社する前からリジョブは「社会課題をビジネスで解決する」会社だと鈴木が言っていたのですが、そう謳っている企業は多くても、そこを根本的に解決すると強く言っていたのがリジョブは特に印象的でした。当時の自分のビジョンと一言一句合っていましたね。学生時代は地元の地域活性化や洋服によるサステナブルなど、身近な社会課題を大学時代に研究していて、「行政の力だけでなくビジネスで解決しないと根本的に解決できない」と学んでいった中で、「根本的な課題と向き合い、解決する社会人生活を送りたい」と思っていたところ、リジョブと出会い、入社を決めた形です。
私の母方の祖母が介護職を30年以上やっていたんです。その存在はすごく大きくて、介護職って素敵な仕事だなとすごく感じていました。父方の祖母が認知症とうつ病で在宅介護が必要になったときにも支えてもらいましたし、ケアしている家族をずっと見てきて「本当にきれいごとじゃいかないな」と感じました。入社してから、「キツいな~」と思うことは度々ありますが(笑)、介護の社会課題を解決できる仕事と出会えて、とても日々充実しています。
上妻:私は19年卒で、新卒入社3年目になります。
1年目は介護の部署で営業をして、2年目からは営業をやりつつチームの数字を見たり、契約した後のお客さんのフォローをしたりと、関わる幅を広げていきました。そのあとは特命係のように、事業を伸ばすための様々な施策に取り組んでいます。今メインにやっているのは今回リニューアルした「リジョブケア」の求人ページに掲載する動画コンテンツプロジェクトを進めています。
もともとリジョブに入社した背景には、学生時代に課題意識が醸成されていって、社会課題を解決することを考えていたことも影響しています。学生時代に独居の高齢者の方と共同生活する時期があったのですが、高齢者の方が抱える問題を目の当たりして、解決できることを考えていく中で介護や介護施設に興味を持つようになりました。そこで社会課題の解決に取り組みたいと考え、リジョブのワークショップに参加したときには、起業やビジネスの立ち上げを構想していました。その場には代表の鈴木も来ていて、自分のビジネス案を提案したときに、「すごく小さいね」と言われたんです。
「そんなんじゃ救える人は限られているし、目の前の人だけになっちゃうよ」と言われて、自分の頭の中で考えていることの狭さを思い知りましたし、リジョブで働くことでもっといろいろなことができるんじゃないかなと思いました。内定をもらう前はリジョブで働くことに気持ちが高まり過ぎて、リジョブで発信しているブログを全て読んで、「ブログ読みました。めっちゃ入りたいです」と鈴木に直接連絡したこともありました。今考えると結構すごいことをしたなと思います。(笑)。
これまでの苦難の連続は、仲間と共に乗り越えてきた
今回リニューアルしたリジョブケアの前身、「リジョブ介護」立ち上げ時のエピソードを教えてください。
花木:一言で言うと、苦労しかありませんでした。当時はサービスの作り方も、事業の作り方も何も知らない状況でした。学生起業の経験があればまた少し違っていたかもしれませんが、普通の大学生だったので、商売やビジネスとは?マーケティングとは何ぞや?というゼロからのスタートでした。
でも起案したのは自分自身。エンジニア、デザイナーも含め多くの方々も巻き込んでいたので、知識がないことを言い訳にはできません。週末も朝から晩まで喫茶店に籠って、プロジェクト成功のために足りないものを埋める作業をしていました。自分に知識がなかったり進め方に問題があることを厳しく指摘されたとしても、起案者としての傾聴責任があると思って受け止めていました。
そして、競合調査を含めたマーケティングはもちろん、介護業界従事者が使いやすいサービスを作りたかったので、ヒアリングも含めて、その方たちが使って違和感がないサービスは何かを追求していました。意外と世の中には、「組み合わせれば一定水準までは正解に近づけるもの」もあると思うんですよね。分析が得意なので、競合の共通点をインプットした上で「自分たちのサービスでは何を大事にしたいか?」をベースに要素を取捨選択していたと思いますし、その上で、リジョブとして一番いいものを体現するにはどうしたらいいのかを考え続けてきました。
スタートしてからどのくらいでサービスが立ち上がったのでしょうか。
花木:9月の発表で年末くらいにリリースしたので3ヶ月ですね。きつかったです。あまり眠れない日が続いていました。当時の立ち上げメンバーはエンジニア、デザイナー、私の3名ですね。本当に最低限。もちろん、ガッツリとチームには入っていなくても手伝ってくれる方はたくさんいましたが、もう必死で、うまく進められているのかもわからない日々でした。
当時は自分のことで手一杯だったこともあり、チームマネジメントにも苦戦していましたね。新卒2年目ということもあり、自分がどれだけ努力をしても足らない部分も自覚していましたし、時には「花木さんについていきたいと思えないよ」と飲み会の場で言われることもありました。とても悔しかったですが、帰り際に「じゃあ、どうすればよかったんだろう」と冷静に受け止めて内省し、試行錯誤する日々が続きました。ローンチしてからもサービス側でトラブルが起きたりして折れそうなときはたくさんあったのですが、当時プロジェクトに入ってくれていたエンジニアさんが自分の現在地を認めてくれた上で、「これから何をすべきか」を一緒に考えてくれる方だったので、とても助けられたことをよく覚えています。代表の鈴木にもたくさん助けてもらえましたね。特に中村が入ってからは、かなり支えてもらいました。
中村:はじめは鈴木と花木に焼肉屋さんに呼び出されたんです(笑)。行ったら単刀直入に「介護のマネージャーをやってほしい」と。現実味がないままに「はい!」と言いました。大変は大変だろうけど、入社したときから覚悟しているし、任せてもらえたことが素直に嬉しかったですね。
それまで美容事業で活躍されていたそうでしたが、介護事業でもすぐに結果を出せたのでしょうか。
中村:いえ、それが全くで(笑)。介護事業に参加して実感したのは「今までは売れるものを売っていたんだな」と。売れて当然の完成されたサービスを売っていたので、そりゃ売れますよね。特に美容事業と異なるのが、介護業界には既に実績もネームバリューもある先行企業さんが多くある中に、自分たちが後発サービスとして挑みに行ったというスタンスです。従来の営業スキルで勝負していた時は、サービスの価値だけでお客さんを振り向かせようと考えていて、どうにかして差別化できるポイントを見つけて「ここが他社と違うんですよ」という話をしていたんですが、対話がかみ合わない状況が続きました。失敗を重ねる中で、商談がそもそもお客様への価値提供となる時間になっていないことが課題だなと初めて気付かされたんです。「お客様のどんなニーズに応えるべきか」を強く意識して商談に臨むようになってからは、ようやく対話ができるようになりましたね。
立ち上げ時はサービスとしてもまだまだで、これから価値がついていく商材ではありましたが、私たちのマインドやミッションへのコミットは他社に負けていない自負はありました。美容にいたときも、人材確保のノウハウ提供を中心にお客様に寄り添ったうえで、「この業界のために、僕らが何を実現したいと思っているか」を伝えていました。そこから原点回帰して、「お客様が何に困っていて、何を解決したいと思っているのか。商材についても、どこがわからないのか」を聞く場にしようと。目の前のお客様としっかり向き合い直したときに、契約に繋がっていきましたね。
当時は夜な夜な、花木とお互いの困っていることを語り合ってました。「こういう商品を求められている」、「ここに違和感があると言われた」ということは随時共有していましたし、競合情報もすぐに持ち帰って2人で研究したりしていました。
中村:振り返ると、「リジョブ介護」のターニングポイントは、業界大手の企業様との接点が増え、お客さまの幅が広がったタイミングでした。「競合他社と比べて何が不足しているか」「どんなサービスに実益があるか」など、リジョブ介護の求人サービスについて具体的なニーズやウォンツをご意見としていただくようになり、サービス内容やシステム仕様を柔軟にカスタマイズしていく動きを取りました。
先行していた美容求人メディアでは、既に多くの企業様にご利用頂いていることもあり、お客様へ及ぼす影響も多く仕様変更には全社としてより慎重な判断が求められましたが、介護では新規事業ならではのフットワークの軽さを存分に活かして、価値向上に向けて仕様変更を推進していきました。
そもそも、美容でやっていたシステムをそのまま介護に当てはめる形ではお客様の声に応えきれないですし、介護業界は特に、企業規模や運営形態によってお客様のお悩みのポイントが非常に細かく分かれています。そこでサービスの可動域を徐々に広げながら、目の前のお客様に納得いただける形へと、サービスで応えていきました。
後編は、「リジョブ介護」から「リジョブケア」にどのように進化していくのかについて語ります。
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