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TECH BLOG
じげんのテック

在庫データに応じて広告を最適化することで黒字転換してROAS2.7倍にした話

12.02.2022

自己紹介

はじめまして。

自動車Div.で、Project Managerをしている幕内(@shomac7)です。

自動車Div.では、日本国内向けの自動車ポータルサイト「中古車EX」と車買取の一括査定サービス「セルトレ」の他、海外向けの中古車輸出プラットフォーム「TCV」といった事業を営んでいます。私は、そのすべてのサービスで広告運用やデータ分析、施策出しなどをしています。

(元々は電動バイクメーカーのスタートアップでインド中を回りながら営業してました。興味あればインド人のように何も気にせずtwitterで@shomac7までDMください。 マーケティング、仕事内容のことなど、ぜひ)

 

今回は「TCV」という中古車輸出のプラットフォーム事業で実施した事例のご紹介です。

TCVを選んだのはユーザーやニーズの異なる海外35ヵ国に広告配信をしているので、よりテックによる最適化や自動化が求められるからです。(日本の都道府県の比じゃない)

本記事のターゲット

主に広告担当者や広告担当者から依頼を受けるエンジニアの方に向けた内容かと思います。

  • マーケターで、テックを使って広告の最適化をしたい方
  • エンジニアで、テックを使って広告運用のサポートをしたい方
  • 在庫数ゼロの商品に無駄な広告費を使いたくない方
  • 在庫数や最安値を広告文にリアルタイムに反映したい方
  • 問い合わせだけでなく、成約や売上に繋がりやすいキーワード(KW)にだけ/より予算を割り当てたい方

やったこと

背景•課題

  • 主にLPとの関連性における品質スコアが低かった
  • 在庫数がゼロのものにも広告費が使われていた
  • 競合他社との主に成約率における許容CPA差分を短期的に埋める方法を探していた

手順概要

色々なやり方があると思いますので、あくまでも一例です。

じげんでは、BigQueryとGoogle広告スクリプトを活用して実装しました。

  1. GASを使ってBigQueryとGoogleスプレッドシートを連携し、毎日自動でスプレッドシートに商品名のKWごとの在庫数のデータを出力する
  2. Google広告スクリプトで、1で作成したスプレッドシートよりKWごとの在庫数を取得し、在庫数のしきい値未満のKWに対しては自動で出稿をオフ、しきい値以上のKWは出稿継続または出稿オンの指示を出す

 

(広告文に在庫数や最安値を反映させたい場合は以下続きも)

Google広告の一括アップロード機能を使って、広告カスタマイザのデータを毎日自動更新させます。 

  1. BigQueryより毎日自動で、スプレッドシートにキャンペーン名、広告グループ名、商品名のKWごとの在庫数、最安値のデータを出力する ※レスポンシブ検索広告を使っている場合、必要なデータが他にもあります。
  2. Google広告の一括アップロードを使い、3で作成したスプレッドシートを毎日自動でアップロードさせるようスケジュール設定する

結果

2022年6月末に在庫データに応じた入札を開始し、学習期間で一時的にROASが悪化したものの、翌月2022年7月からはROASが改善し、広告単体で黒字転換&事業全体の粗利を引き上げる集客チャネルのひとつになりました。

今後

今回は在庫や価格データに応じた入札最適化の話でしたが、次のステップとして問い合わせ数や成約数に応じた入札も実施中です。また、”数”だけではなく問い合わせや成約の”価値”で成約単価データ等も活用して、更に深みを出していくため実装を進めております。

最後に

今回は広告×テックに特化した話でしたが、実際には国やユーザーごとのニーズを理解し、プロダクトを磨いていくことの方が大事だなと思い、営業に同行させてもらってユーザーと直接話したりとアナログなこともやってます。

マーケターの方や海外事業、仕事内容に興味持ってくださった方などぜひご連絡ください。(@shomac7)

また、一緒に事業を推進していけるマーケターを募集しております。詳細は募集要項よりご確認ください。


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