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BUSINESS
じげんのビジネス

大切なのは、顧客とメンバーを想う姿勢。ブレイン・ラボから見る、じげんのM&A

01.31.2020

じげんのグループ会社である株式会社ブレイン・ラボと、旧マッチングッド株式会社。両社のビジネスは共に人材業界向け基幹システムサービスの提供だ。じげんとのM&Aを経た2019年4月、両社はひとつになった。同業他社であった2社が統合することで事業はもちろん、社内環境にも大きな影響があったという。今回の中心人物は、株式会社ブレイン・ラボ(以下BL)代表取締役社長 天野孝則(右)、旧マッチングッド株式会社(以下MG)の創業者の齋藤康輔(左)。現在では、売上収益・営業利益の過去最高記録を更新し続けている好調なBLだが、当時を思い出しながら、M&Aの紆余曲折を語る。

競合関係にあった2社

まず、今回のM&Aにはどのような目的があったのでしょうか。

天野:目的は大きく2つあります。ひとつはサービスを提供するマーケットの拡大です。BLのサービスは人材紹介業界の大手企業向け、MGのサービスは人材紹介・人材派遣業界の中小企業向けと、両社の向き合っているマーケットは異なっていました。また、提供するサービスのモデルも微妙に違っていたので、両社が一緒になると、新たなマーケットにスピード感をもって進出できると考えました。
もうひとつはBLの組織を非連続に進化させる機会の創出です。従来の個社に深く入り込んだ営業スタイルにとどまらず新規の顧客開拓にも力を入れていきたかったのですが、なかなか動き出せずにいました。一方でMGは、あらゆる面でスピーディな動きをされていたため、双方にとって組織の変化をさせる良いきっかけになるだろうと考えました。

M&A前のお互いの印象はいかがでしたか?

天野:先ほどお伝えしたようにBLとMGは対峙しているマーケットが異なるので、私としてはあまり競合という意識がありませんでした。でも、主に営業やCS(カスタマーサービス)の現場では意識しているようでしたね。当時のMGはサービスの価格が安くて、そこは勝てないなという印象でした。

齋藤:MGは大企業のカスタマイズが苦手でした。バグが出てしまったり、お客さまに満足していただけなかったり…。そこができているBLはすごいな、と感じていましたね。

天野:私がじげんに転職しBLに配属された当初、業界理解を深めたいと思い一度齋藤さんに会いに行ったことがありました。そのとき私はまだ代表ではなかったのですが、齋藤さんのガードがすごく固くて。何も喋ってくれない人だなあと思っていました(笑)。

齋藤:こちらとしては「人材紹介・派遣領域のマーケットを全部取ってやる!」という意気込みがあったので、BLを意識していました。なので、ちょっとガードが固いところがあったかもしれません(笑)。

事業にも人にも誠実に向き合う、じげんグループのM&A

MGがM&Aのオファーを受けた決め手は一体なんだったのでしょうか。

齋藤:実はじげん以外からもオファーがあり、より高い金額で交渉されていました。なので、理由は金額ではありません。じげん(BL)とMGの営業先は同業界で作るものも似通っている。一緒になれば効率化が測れますし、直接的な統合効果もあるなと思いました。事業の効率が上がれば株主への利益が上がります。従業員も今まで以上のキャリアにつながりますし、クライアントもよりいい商品を受け取ることができる。みんながハッピーになれると思えたので、オファーを受けました。

天野:このM&Aが成功した理由のひとつとして、齋藤さんのスタンスにあったと思います。齋藤さんの意識は顧客と従業員に向いていた。それがビジネスでは一番大切だと思います。僕もそこは大事にしているところだったので、根っこの価値観がガッチリ噛み合っていました。齋藤さんがただ儲けたい経営者だったら、多分このM&Aはうまくいってなかったかもしれません。

齋藤:社員や顧客のためを思うことは、必ず自分に返ってくる。会社を譲渡したときは35歳で、65歳まで働くとしたらあと30年間働かなきゃいけない。長い目で考えると、一瞬の儲けより信頼を得た方が自分の得になる。そういう打算も少しだけあったかもしれません(笑)。

天野:そこまでは気づきませんでした(笑)。じげんはM&Aに積極的ですが、世の中から見たらまだまだ若い会社です。ベンチャーで業績をガンガン伸ばしているイメージが強いためか、マネーゲーム的なM&Aをしているという印象を持つ方もたまにいらっしゃいます。でも実際はその対極ですね。じげんのM&Aには3つの特徴があります。まずは経営戦略において足りない部分を補うような対象企業を厳正に選定すること。次に一定の規律をもって価格を算出しているため、価格での勝負はしないこと。最後は、M&Aした企業へ経営者や事業責任者たちが自ら出向き、ハンズオンで責任をもって経営へ携わること。これらの3つが揃っているからこそ、事業価値や組織成長に対してピュアに向き合えると思います。その結果、PMI(M&A成立後の統合プロセス)が最終的にうまくいくのだと思います。

打ち消せなかったライバル意識

実際にひとつの企業になったことで苦労されたことはありますか。

天野:いろいろありましたが、特に印象的だったのはメンバー同士のコミュニケーションスタイルの違いですね。一見似ているビジネスをやっていても前段でお話した通り、そのやり方も、ルールも考え方も全く違う。さらに上場企業子会社と未上場企業というバックボーンや元の会社の人数規模などの違いから、自然になされているコミュニケーションのスタイルも異なります。たとえば何か会社に意見を申し出たいとき、BLではまず直属の上司へ、そして役員へと段階を踏みながらコミュニケーションしていく。一方でMGではいきなり社長へダイレクトに話ができて、その場で決裁がもらえる。そういったお互いの違いが、メンバーのストレスになっていました。

齋藤:意外だと思ったのは、現場のライバル意識が思ったよりも強かったことです。もともと同じビジネスをやってきた人たちが同じ会社の仲間になったわけですから、情報共有や助け合いをすれば全体の効率が上がります。それがわかっていても、言うは易し、行うは難し、でした。

天野:役員たちは「昨日の敵は今日の友!」といったようにあっさりと手を取り合えたけれど、現場は違いましたね。

齋藤:メンバーにM&Aの経緯についてもしっかりと説明したつもりでいました。全体ではもちろん個々人にも。論理的な部分では理解してもらえたけれど、感情面のフォローまでは完全にできなかった。

密なコミュニケーションで、地道に壁を壊していく

その問題についてどのように取り組みましたか。

天野:弊社には「ダカイゼンプロジェクト」という組織改善のために有志で集まってできたチームがあります。そこには合併前からBLにいた人だけでなく、MGのメンバーも混在していて、実際に起きている問題の解決を彼らが中心となって進めています。たとえば、社内SNSツールは旧BLとMGで分かれているのですが、それを両者の良さを活かせるように統合しよう、一緒になったのでクレドをアップデートしよう、など本当に些細なところまで目を行き届かせて進めています。

齋藤:現場のコミュニケーションもだいぶ円滑になりましたよね。

天野:当初よりは互いに理解が進んで、協業するようになりました。他には旧BLとMGで同じ分野に取り組んでいるメンバーを同じ事業部にするなど物理的に距離を近づけるようにしています。会議も一緒にするし、同じチャットでやりとりもする。何より同じ目標や目的を共有することで、仲間意識が芽生えてきましたね。また、現在行っている施策として、各事業部に四半期単位で自由に使えるコミュニケーション予算をつけています。事業部内でも、グループ単位でも、はたまた他の事業部と一緒に何かイベントをするなど、繋がりを深めることが目的なら何でもOKです。結果的に何をするかも重要ですが、この予算を何に使うか事業部内で考えることも、コミュニケーションのきっかけになっています。

齋藤:人間関係ってどうしても時間がかかりますよね。一朝一夕で解決するものじゃない。だからそうやって地道に距離を縮めていくしかないですね。

圧倒的に成長できる環境でありたい

今後のBLの展望について教えてください。

天野:私たちは「blooming」というビジョンを掲げています。「働くことを通じて人生を豊かにしよう」という意味で、求人企業や求職者がハッピーになれる社会を目指すことです。それを前提にミッションとして私たちのお客様である人材紹介会社、人材派遣会社の方たちがコアバリュー発揮にできる限り集中できるような仕組みづくりを、より高次元で広い範囲で実現していきたいと思っています。そのためには常に最新の技術にアンテナを立て続けながら、常に最適なソリューションを提案し続けていく必要があると思っています。

齋藤:組織面はどうしていきたいですか?

天野:市場価値の高い人材を輩出する、圧倒的に成長できる環境でありたい。成長と言っても、どのようなことを成長とするのかは人それぞれでいいと思っています。エンジニアだったら「最新の技術をキャッチアップし続けプレーヤーを追求したい」と思ってもいいし、「プロジェクトマネージャーになること」でもいいし、「事業が創れるエンジニア」を目指してもいい。各人のWILLがどんな方向性であっても、BLを通じて成長できる、人生の糧になるようなそんな環境でありたいですね。

齋藤:「自分の能力が最大限に引き出されて、周りの人に喜んでもらう」こと。これがその人の幸せな状態であり、成長する目的です。だから成長の方向性も人それぞれになる。目的をはっきりと決めずに成長することが先に来てしまうとしんどくなってしまうので、成長したいと考える人は、目的を先に考えたほうがいい。

天野:会社は仲間のことを幸せにしたいと必死に努力します。でも、会社がその人の人生の幸せを約束できるわけではない。人生のオーナーシップは自分で取るしかないんです。変化の激しい今の、そしてこれからの時代は本当にこの意識は重要です。そんな中、BLは、それぞれのオーナーシップをサポートしていきたいと思っています。


天野孝則

株式会社ブレイン・ラボ 代表取締役社長
株式会社じげん 経営推進部 部長

新卒で株式会社リクルートスタッフィングに入社。2016年、同社退職後、株式会社じげんに入社。同時にグループ会社である株式会社ブレイン・ラボに兼務出向。2017年10月、同社代表取締役社長に就任。

 

齋藤康輔

株式会社ブレイン・ラボ 前顧問
東京大学在学中に株式会社ムービン・ストラテジック・キャリアでインターンシップを始める。営業職しながら求人・登録者管理システムの開発プロジェクトを担当。東京大学で学んだプログラミングスキルを活かしてシステム開発を行う。このシステムをパッケージソフト「マッチングッド」として発展させ、外販をスタート。2007年、マッチングッド株式会社を設立、代表取締役に就任。2019年に事業売却したのち、退任。現在起業準備中。

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  • Jobs 【ブレイン・ラボ】ITエンジニア

    summary
    • 募集会社

      株式会社ブレイン・ラボ

      代表者:代表取締役社長 天野 孝則
      資本金:100,100,000円
      設立日:2002年11月
      住所 :東京都港区虎ノ門3丁目4番8号
      業務内容:人材業界向け業務基幹システムの提供(クラウドサービス)
      人材紹介・派遣会社向け業務用管理システムの開発・販売
      人材派遣会社向け管理システム「MatchinGood(マッチングッド)
      人材紹介会社向け管理システム「CAREER PLUS(キャリアプラス)

      ホームページ:https://www.brainlab.co.jp/

    • 募集概要

      “blooming~「はたらく」から、人生を豊かに~”というビジョンを掲げ、人材ビジネスを営む企業向けの基幹システム開発に取り組んできた当社。システム開発を通じて人材ビジネスの発展を支えることで、社会の誰もが「自分らしく輝ける仕事と出会える」世界を実現すべく、多角的な事業展開にも積極的に挑み続けています。

      社内では現在、顧客ごとのニーズに沿ったカスタマイズをメインに行う「ソリューション事業部」と、SaaSモデル型の製品開発・改良を行う「SaaS事業部」が稼働しています。今回は各事業部でご活躍いただける方を1名ずつ、新たにお迎えする計画。各チームのリーダー候補としてのご活躍に期待しています。

    • 仕事内容

      人材派遣業向けクラウド管理システム『MatchinGood』及び人材紹介業向けクラウド管理システム『CAREER PLUS』の開発チームに参加し、リーダー候補としてご活躍いただきます。自社で企画・開発を行なっているシステムなので、機能追加や改修についてアイデアを出したり、お客様の声をヒアリングしたりといったアクションも起こしやすい環境です。

       

      <扱うシステムについて>
      ■『MatchinGood』とは…
      人材派遣業向けクラウド管理システム。求職者の募集・ピックアップ・契約・勤怠管理・請求業務までを一元管理できるのが特徴。

      ■『CAREER PLUS』とは…
      人材紹介業向けクラウド管理システム。求職者の募集・紹介・売上請求までを一元管理できるのが特徴。
      >>上流工程から携わり、お客様と共にサービスを作れます!
      いずれのサービスも、各企業ごとの規模や事業フェーズに合わせたカスタムや顧客ニーズに応じた機能追加が可能。顧客の業務フローや現場で起こっている課題について詳細にヒアリングし、システムの活用方法を提案するコンサルティングや要件定義といった上流工程から携わることができます。

       

      <配属部署について>
      『CAREER PLUS』をベースに企業ごとのニーズに沿ったコンサルティング~カスタマイズをメインに行なう「ソリューション事業部」、顧客のニーズを抽象化しながらSaaSモデル型の『MatchinGood』『CAREER PLUS』自体を改良していく「SaaS事業部」のいずれかに配属。それぞれの部署の特徴を踏まえて開発に取り組んでいただきます。

    • 応募条件

      ■システム開発の実務経験がある方
      └扱っていた言語は不問です。
      └新人育成やサブリーダーなどマネジメント経験がある方を、リーダー候補としてお迎えします。
      ※学歴不問

      <こんな方を歓迎します!>
      ・「自社内開発案件を担当し、腰を据えてスキルを磨きたい!」という方
      ・「ミッションに共感できる企業で働きたい!」という方

    • 雇用形態

      正社員(ブレイン・ラボ所属)

    • 試用期間

      6カ月
      ※試用期間中の待遇などに変更はありません。

    • 勤務地

      東京都港区

    • 勤務時間

      就業開始時間は8:00~10:00の間で30分刻みの選択制となっております。
      (所定労働時間8時間/休憩1時間)
      ※月の残業時間は、平均して20時間ほど。定時から1~2時間以内には退勤している先輩社員がほとんどです。

    • 休日・休暇

      <年間休日125日>

      ■完全週休2日制(土曜・日曜)
      ■祝日
      ■年末年始休暇(6日)
      ■夏季休暇(2日)※7~9月の間に希望する日程で取得できます。
      ■有給休暇(初年度10日付与)
      ■慶弔休暇
      ■産前・産後休暇
      ■公傷休暇

    • 想定給与

      月給28万円以上+賞与年2回
      【想定年収】400万円~600万円

      上記はあくまで想定であり、ご経験・スキルを考慮して決定いたします。
      (給与査定年4回)

    • 待遇

      ■給与査定
       年4回/4月、7月、10月、1月

      ■賞与
       年2回/1月、7月

      ■社会保険完備
       雇用・労災・健康・厚生年金

      ■交通費
       全額支給

      ■住居手当
      当社規定による(徒歩通勤の場合は2万円/月)

      ■受動喫煙防止のための取組み
      屋内原則禁煙(喫煙室あり)

      <独自の福利厚生も豊富!>
      ■b.lunch(ブランチ)
      └Q毎に部署・役職関係なく社員全員をランダムにチーム分けし、そのチームでランチを取る制度です。1000円×人数分の費用を会社が負担します。

      ■季節イベント
      └通期キックオフ会や忘年会、夏のBBQ等、季節ごとにイベントを行っております。

      ■誕生日プレゼント
      └誕生日の際に会社よりAmazonポイント1万円分をプレゼント

      ■私服勤務OK
      └お客様との打ち合わせ等がある場合を除き、私服での勤務が可能です。

    • 開発環境(一例)

      ■言語
       Java、PHP、JavaScript、VBS(classicASP)、Node.js、Spring Framework、Vue.js、SQL

      ■データベース
       Oracle、PostgreSQL

      ■インフラ
       AWS

      ■リポジトリ管理
       GitHub

      ■ツール
      backlog, Slack, apiary

    • 選考フロー

      書類選考→ 一次面接 → 二次面接 → (必要に応じて)三次面接 → 内定

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